「仕事の始まりは原木選び」
「わたなべ木工芸」は、木を削る木地屋として1950年に富山県南砺市に創業しました。
昔ながらの庄川挽物木地の伝統的な技法で木を削り、天然の漆を塗り重ね木の器を作ります。木にこだわり、木目の細かい材料を使い、木の良さを生かすモノ作りをしています。漆を厚く塗り重ねてあるものでも完全に木目を消してしまうことはありません。
「毎日使っていただく為に」
日々の生活で使っていただくには丈夫さが必要。漆の塗り重ねは最低6回。塗り重ねが多いので塗装が剥がれにくく丈夫です。中性洗剤で洗っていただいて大丈夫です。毎日使っていただくモノなので見えない所も手を抜かず丈夫に仕上げます。
「日常使い」
毎日使う物。日々の生活に溶け込むような物。そういう物をイメージした時には素朴でシンプルなデザインがいい。盛り付けるものは和でも洋でもいい。細かい事にこだわらずに自由に使ってもらいたいと思う。使った時に「楽しい」「嬉しい」「幸せ」そんなふうに思っていただけたら幸いです。
「経年変化」
そして日常使いで使っていただくと、経年変化を楽しむ事ができる。完成した段階では、艶はできるだけ抑えてある。長く使っていくうちに上品な艶がでてくる。人それぞれ使い方も使う頻度も違う。艶のでかた、漆の透け具合、いつのまにかついてた傷など、日々の生活が器に刻まれる。新品には新品の良さがあり、10年使ったモノは10年使った良さがある。ぜひ、長い間使っていただきたいと思う。修理や塗りなおしももちろん可能です。
「良いもの、使いたいもの」
漆塗りの産地のものや作家さんが作ったもの。良いものはたくさんあるのだけれど、ちょっと敷居が高いかなって感じる事があるかもしれない。「わたなべ木工芸」で作る器は、自社工房で木地作りから漆塗りまでの全ての工程を行い、販売までを自分達で行っている。それは、本当に良いものを適正価格で販売したいという気持ちと、お客様に作っている人間をイメージできるものを使っていただきたいから。自分達ならそういう物を使いたいと思う。田舎の小さな工房で製造しているので大量生産はできないけれど、一つ一つ丁寧に仕上げています。
「木地師がつくるボールペン」
ある日、工房の材料置場の整頓をしていると良質な木材が使われる事なく保管されている事に気付いた。半端な量で半端な大きさだったから、いつか使う事があるだろうとそのまま忘れられていたのだと思う。
木の色、香り、木目、それぞれ個性があっておもしろい。もちろん書き心地にもこだわっています。プレゼントや記念品にもおすすめ。