直径が約4寸のお椀。
センチに直すと約12㎝となります。
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これは、昔からなんとなく決まっている大きさで、
12㎝よりも直径の小さなものはちょっと小さなお椀で
12㎝よりも直径の大きなものはちょっと大きなお椀かなと。
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お椀って誰が発明したものなのかはわからないのだけれど、
なんとなく大きさだったり、形だったりが決まっていて、
それは、日本人の長い歴史の中でみんなで作ってきたものらしいです。
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わたなべ木工芸の「布着せ汁椀」。
お椀らしいお椀で、派手な装飾はありません。
しかし、漆を塗り重ねる早い段階で縁と高台の部分に麻布を張り付けて
丈夫にしてあります。
縁の部分は少しだけ反ったような形にする事によって口当たりが優しい。
内側の朱色は鮮やかになりすぎず、暗くなりすぎないように
独自に顔料を調合して作っています。
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見えない所にこだわって、見える所はできるだけシンプルに。
飽きがこないし、日常で使う物はこういうものがよかったり
するわけです。